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由良川と福知山の歩みHISTORY

自然と人が共に生きた歴史

福知山市を流れる由良川は、古くからこの地域の暮らしや文化、そして発展に深く関わってきた存在です。全長およそ146kmの由良川は、京都府南丹市美山町の山間部に源を発し、福知山を経て日本海へと流れ込みます。その流れは、時に豊かな恵みを、時に厳しい自然の試練をもたらしながら、まちの歴史と共にありました。

古代から続く、人と川との暮らし

由良川流域では、古くから稲作などの農業が行われており、川は生活用水や灌漑に欠かせない存在でした。弥生時代の遺跡も発見されており、すでにこの時代から人々の生活が川とともにあったことがうかがえます。

明智光秀と福知山城の築城

戦国時代、1579年に明智光秀が福知山城を築いた際、由良川の流れを活かし、城の防御機能を高めるとともに、たびたび氾濫を起こしていた川の治水工事にも取り組みました。堤防の整備や流路の改修が行われ、福知山の町づくりの基盤がこの時期に形づくられていきます。

舟運の時代、経済の動脈に

江戸時代には、由良川を利用した舟運(川を使った物流)が盛んになりました。物資や人が川を行き来し、福知山は経済の要所として発展していきます。由良川は「交通の川」として、人と物の流れを支えました。

洪水とのたたかい、そして治水へ

豊かな恵みをもたらす一方で、由良川は「暴れ川」とも呼ばれ、大雨のたびに氾濫を繰り返してきました。中でも昭和初期の室戸台風による水害は甚大な被害をもたらしました。こうした経験から、治水工事が本格化し、大野ダムの建設や堤防の強化が進められました。

現代の由良川 ― 親しまれる川へ

現在、由良川は地域の環境資源としても大切にされています。河川敷の整備やサイクリングロードなど、地域住民の憩いの場としても活用されています。自然との共生を目指しながら、未来に向けて川とともに歩んでいく取り組みが続いています。

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